2022年12月に第37回P-CFOサロンを開催しました。
今回は水野 靖彦(株式会社絵本ナビ 取締役CFO)さんを講師にお迎えして、「パートナーCFOとしての独立起業とベンチャー取締役CFOとしてのチャレンジ」というテーマでご登壇頂きました。
水野さんは、パナソニックやファーストリテイリング、テイクアンドギヴ・ニーズといった日本を代表する企業で財務経理や経営企画の管理職に従事。その後複数社でのCFO職を経て、2019年、パートナーCFO養成塾第2期を受講中に「パートナーCFO」として独立起業されました。起業3ヶ月で5社と成約しロケットスタートしたものの、翌年はコロナ禍で契約解除も経験。試行錯誤を重ね、徹底したマーケティング戦略が功を奏し一時は8社に関与するまでになり、自社ではこなしきれないほど引き合いを受けるほどに。
2022年6月に、すでにP-CFOとして関与していた株式会社絵本ナビに、取締役CFOとして就任されました。現在は、個人としてのP-CFO活動は縮小され、自社、アジャイル・メディアネットワーク株式会社(東証グロース市場上場)の社外取締役 監査等委員も含め3社で役員をされています。
今回は、「P-CFOとしての独立起業期(主にマーケティング・営業)」と「絵本ナビ取締役CFOとしてのチャレンジ(実務)」の二部構成でお届けいただきました。
講義の前半では、ご自身のキャリアの変遷と、独立起業を含めた現在の水野さんの仕事の全体像がテーマです。
2019年に「ヒト・モノ・カネが足りない中小企業を全力でサポートしたい!」という想いを持って独立起業され、自社の「社外パートナーCFO」事業としては、業種業界・フェーズ・地域・規模等にこだわらずチャレンジを続けてこられたとのことで、事例をもとに具体的に実践してきた内容をご紹介いただきました。登記や自社サイト運営など、独立起業にあたり必要な諸手続きは出来るだけ自分で行われてきたとのことで、メガバンクを含めた銀行口座開設に役立つヒントや、独立直後のコロナ禍を乗り越えた徹底したマーケティング戦略、実践中の中長期的な顧客獲得戦略までトピックは多岐にわたります。
顧客や受注体制、事業内容のポートフォリオを意識しつつ、「実績もブランドもない中で、個として具体的に何が出来るのか」「自分の得意分野で、どうやって付加価値を出すのか」と自らを深堀りして、クライアントへの価値の提供にこだわってきたことを、リアルな事例を通してお伝えいただきました。
また、講義の後半では、「絵本ナビ取締役CFOとしてのチャレンジ」と題して、パートナーCFOとして資金調達とIPOに向けて具体的にどのような役割・業務を担ってきたのか、プレIPOのファイナンスとして具体的にどのようなことに取り組んだのか、などについてご紹介いただきました。また、ベンチャー・スタートアップを取り巻く資金調達の最新動向や経験した中で感じたことなども含めて共有いただき、非常に密度の濃い内容となりました。
質疑応答の時間は、「フルタイムCFOを含めた複数の案件を抱える中、時間配分や頭のキャパの使い方はどうしているのか」「営業活動として●●向けには具体的にどんなことを行ったのか」「今後ご自身が目指されている方向は」など、参加者からのリアルな質問にお答えいただきました。
今回のサロンは、ベンチャー企業に社外役員や監査役、社内外のCFOとして関わる方はもちろん、今後の独立起業のヒントを得たいという会社員の方まで多くのP-CFOメンバーの方にご参加いただきました。
参加者からは
「実際にP-CFOやCFOとして携わっている業務について時間軸もあわせて丁寧に説明くださったおかげで、とてもイメージがつきました!」
「徹底的にマーケティングすることが必要だと改めて感じました。また、P-CFOだけでなく、事業のポートフォリオを検討することも必要だと思いました」
「色々な形の働き方や人とのネットワークを繋げてくれるサロンに感謝です。元気をもらったのでまた自分の持ち場でも励みたいと思います!」
といった感想の声が寄せられました。
*当協会ではP-CFOサロンを毎月開催。その道の一人者のゲストをお呼びし、P-CFOメンバーへの研鑽と活躍のベースキャンプとなるイベントを定期的に開催しています。
今後もP-CFOメンバーの活動に役立つ情報をお届けしてまいりますので、どうぞお楽しみに!
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