2024年12月に第60回P-CFOサロンが開催されました。今回は、Gazelle Capitalの代表取締役パートナーである石橋孝太郎さんを講師にお迎えし、「スタートアップ投資と支援の最前線」をテーマにお話しいただきました。
石橋さんは大学在学中にCVCの設立に携わり取締役に就任。CVCの立ち上げから同社として30社強のシードスタートアップの投資支援活動に従事されてきました。その後2019年にはGazelle Capitalを設立し、代表パートナーに就任。独立系VCとして、特にシード・プレシード期の既存産業のデジタル化を推進するスタートアップ企業を中心に投資や環境づくりといった支援に取り組まれています。そうした活動の一環として、YouTubeチャンネル「スタートアップ投資TV」で起業家向けの投資・融資に関する情報発信中。その中で国内200社以上のVCへインタビューされてきました。現在はVCとしての活動のみならず、CVC設立も積極的に行っています。
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今回のセミナーでは、現役ベンチャーキャピタリストとしての知見と豊富な事例をベースに、「スタートアップ投資と支援の最前線」をテーマにお話しいただきました。
講義では前半で「昨今のスタートアップ投資市場環境」として、スタートアップの資金調達が大型化している背景やIPO実現にかかる期間の長期化、それらに伴うセカンダリー市場の重要性の高まりなどを紹介頂きました。
後半はスタートアップ投資の市場環境を踏まえてスタートアップ支援に求められるものについて。「スタートアップデットの活用」「多様化するエクイティ・買い手」など、4つのポイントを具体的な事例や情報を交えて解説頂きました。
質疑応答では実務経験のあるメンバーから「複数のVCが乗り入れしている場合に、VC同士の調整や説得などはどのように行われているのか」など、数々の質問に丁寧に回答頂きました。
資金調達に関する支援はパートナーCFOとしてクライアントのニーズも高く、本丸の仕事の一つです。参加したP-CFOメンバーからは、次のような学びや実践に向けた声が寄せられました。
「非上場での時価総額の上昇に伴い、適切な資金の出し手と繋がるようネットワークづくりがより必要になってきていると理解しました。社外CFO個人ではネットワークづくりも限界があるため、信頼できるベンチャーキャピタリストのネットワークを活用するなどの対策を考え行動していきたいです」
「VC業界の最新動向を知りたいと思い参加しました。話が具体的で、業界の人ならではのお話で、期待以上でした!今後もVCマネーの動向もウォッチしていきたいと思いました。石橋さんのYouTubeも見ます!」
「IPO市場の動向とVCの資金需給の見通しについて知ることを期待して参加しました。今後のCFOのロールモデルとして、投資銀行出身者のようなバックグラウンドが必ずしも必須ではないとの見解を伺ったので、PMFの視点から顧客となる業界を模索していきたいです」
「あまり馴染みのない業界の話なので、自分の視野を広げたいと思い参加しました。専門用語をWeb検索しながらの聴講でしたが勉強になりました。今後、たとえば大学の研究者が事業化したいようなシードの事例に出会う可能性がありますので、創業融資だけでなく投資を受ける視点も持っておきたいと思いました」
*当協会ではP-CFOサロンを毎月開催。その道の一人者のゲストをお呼びし、P-CFOメンバーへの研鑽と活躍のベースキャンプとなるイベントを定期的に開催しています。
今後もP-CFOメンバーの活動に役立つ情報をお届けしてまいりますので、どうぞお楽しみに!