P-CFOサロン2025/7を開催しました

【開催レポート】農業スタートアップのリアルと独立CFOの実践知

2025年7月に第67回P-CFOサロンを開催しました。
今回は、サロン初となる実践型ケーススタディと、メンバーによる成果報告の2部構成。現場に根ざした“支援のあり方”を考える学びの場となりました。

【前半】実践型ケーススタディ

土方 康平 氏(株式会社ひじかた 代表取締役)

農業スタートアップ『ひじかた』代表の土方氏からは、法人設立から5年の歩みと現在の挑戦についてお話しいただきました。
IT企業の共同代表を経て、2020年に宮崎県日南市へ家族で移住し、農業法人「ひじかた」を創業。農業未経験の移住メンバーとともに、地域資源・テクノロジーを掛け合わせた農業経営に取り組んでいます。

現在は、

  • 肥料・農薬を抑えた独自農法の開発
  • 商品の安定供給体制
  • エクイティを活用した成長戦略

など、“やさいメーカー”として確立するという新しいモデルの構築に挑戦中です。

2024年11月には、2026年に創業100周年を迎える老舗・日本漬物株式会社をグループに迎え、地域での事業領域の拡大にも着手。さらなる成長を見据えた布石を打ち始めています。

当日は、財務戦略に焦点を当てたリアルな課題と悩みを共有頂きました。高森代表のファシリテーションのもと、現状分析や実践型ディスカッションが行われました。
「農業×スタートアップ×地方創生」というユニークなテーマに対し、P-CFOメンバーから多角的な視点で意見が交わされ、視野が広がるセッションとなりました。

【後半】メンバー成果報告

瀬川 貴之 氏(パートナーCFO養成塾6期生)

後半では、2023年に独立した第6期生・瀬川さんによる成果報告が行われました。
現在は複数の中小・ベンチャー企業に対し、パートナーCFOや管理部長機能を提供しながら、そのうちの1社では取締役 管理本部長として経営にも深く関与しています。
発表では、独立前後の動き方、案件獲得の工夫、報酬設計、同期との共同プロジェクトなど、実践に基づく豊富な知見が共有されました。

  • 独立時点で複数案件を抱えていた背景
  • 自身の価値をどう言語化し、継続的な支援につなげたか
  • 支援者”として、自分の引き出しをどう磨き続けているか

など、アクションとその背景にある思考を丁寧に解説。参加者からも、「サービスメニューの違いや提供方法」「常勤に近い働き方の意味」「情報発信の工夫」など、実践に即した具体的な質問が多数寄せられ、活発なセッションとなりました。

参加者の声より

ファイナンスで困難な場面に対しどのような対策を検討して実行しようとされているかを聞くことができて、大変参考になりました。経営者の土方さん、P-CFOとして活動されている瀬川さんの話を伺い、パートナーCFOが中小企業に業務提供できる場面は多くあるということを再認識しました」

農業ベンチャーに特に関心がありお話をお伺いしたく参加しました。M&Aの買収後のお話をお伺いできて良かったです」

バックオフィス部門の経験豊富な瀬川さんの関与の仕方や、相手に合わせて領域を工夫されている点、情報発信を意識して取り組まれている点が大変勉強になりました」

当協会ではP-CFOサロンを毎月開催。その道の一人者のゲストをお呼びし、P-CFOメンバーへの研鑽と活躍のベースキャンプとなるイベントを定期的に開催しています。

今後もP-CFOメンバーの活動に役立つ情報をお届けしてまいりますので、どうぞお楽しみに!

参考リンク
株式会社ひじかた https://hijikata-inc.com/
P-CFO 瀬川 貴之さん インタビュー記事 https://p-cfo.or.jp/p-cfo-interview-37/

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