【開催レポート】新内閣の体制と政策変化がもたらす日本の外交・経済・社会への影響
2026年2月に第74回P-CFOサロンを開催しました。
今回のP-CFOサロンでは、日本の政治・政策決定プロセスや統治制度の研究で広く知られる竹中治堅 氏(政策研究大学院大学 教授)をお迎えしました。
新内閣の体制や政策運営の特徴を起点に、外交・安全保障を取り巻く国際環境の変化、国内政治経済の方向性、さらに2026年度予算が示す政策姿勢までを俯瞰しながら、それらが社会や企業活動にどのような影響を及ぼし得るのかについて、政治のリアルな動き方(プロセス)を踏まえて解説いただきました。

講義:政治の「プロセス」を知ることが、経営判断の前提になる
講義では、近年、企業関係者から「政治について解説してほしい」という要望が増えている背景について触れられました。ウクライナ戦争以降、政治や安全保障の動きが経済や企業活動に直接影響を与える場面が増え、政治を“遠い世界の話”ではなく、経営環境の一部として捉える必要性が高まっているという問題意識が示されました。
その上で、日本政治の約30年にわたる変遷を振り返りつつ、現在の政治構造や政策決定の特徴について解説。選挙制度の変化が政治家の行動様式に与えた影響や、官僚主導から政治主導への流れ、安全保障を含む政策領域の広がりなど、表面的なニュースだけでは捉えきれない背景が丁寧に整理されました。
後半では、新内閣の政策方針について、経済政策、外交・安全保障、経済安全保障といった観点から解説。
あわせて、今後の選挙の展望や制度上の課題にも触れながら、政治がどのようなプロセスを経て政策として具体化されていくのかが示されました。

質疑応答
質疑応答では、今回の総選挙結果が今後の政策運営に与える影響や、政策変更が市場の反応、長期金利、為替に及ぼす可能性など、経営やファイナンスの視点と直結するテーマについて活発な意見交換が行われました。
また、政策を実現していく上でのプロセスや制約条件、理想と現実のギャップといった点についても質問が寄せられ、政治を「結果」ではなく「動き方」として理解することの重要性が共有されました。
参加者の声より
「首相の権限が強化されてきた背景や、派閥、公認権が力の源泉になっている現在の政治構造が理解できました。特別会計やBSではなく、一般会計ベースを前提とした説明など、一次情報に基づくお話を伺えた点も非常に貴重でした」
「現在の政治状況を把握するために参加しましたが、背景から丁寧に説明していただき、これまで断片的に見えていた情報が一つの絵としてつながりました。
視野を広げる必要性に気づくきっかけにもなりました」
さいごに
当協会ではP-CFOサロンを毎月開催。その道の一人者のゲストをお呼びし、P-CFOメンバーへの研鑽と活躍のベースキャンプとなるイベントを定期的に開催しています。
今後もP-CFOメンバーの活動に役立つ情報をお届けしてまいりますので、どうぞお楽しみに!