【開催報告】AI革命を生き抜くジェネラリスト戦略 × P-CFO実践報告
2026年4月、第76回P-CFOサロンをオンラインにて開催しました。今回は「P-CFOメンバー交流特別企画」として、COO代行の第一人者・信國大輔氏(株式会社びりかん 代表取締役)による特別講義と、P-CFO修了生・清水謙伍氏(清水ビジネスパートナー株式会社 代表)による成果報告の2本立てで実施しました。

1. 特別企画講義|AI革命における個人プロの生き残り戦略
■ AI革命の本質:「生産性向上」ではなく「労働の代替」
信國氏はまず、AIがもたらす変化を「生産性向上ツール」という従来の見方から転換することを説き、続いて、 生き残り戦略として「総合力×EQ」の二本柱を紹介されました。
【1】作業者から設計者へ(総合力)
AIに代替されやすい「作業系」から、意思決定・統合を担う上位レイヤーへシフトする。複数領域を束ねて「設計」できる存在になること。
【2】AIに代替されないEQを鍛える
AIがどれだけ高度な答えを出しても、経営者がそれを「信頼して実行に移す」ためには、熱量を持って寄り添う人間が必要です。そのため、IQとEQの橋渡しができる存在こそが最強である、というメッセージが語られました。
■ジェネラリスト化の実践
自分の専門分野を中心に、隣接分野もある程度習得する「山型スキル開発」が理想であることを説き、苦手分野も最低限カバー(書籍1冊読む、専門家に1時間話を聞くなど)するだけで戦闘力が大きく上がることを解説されました。
コロナショック発生時、「切られる」と思っていたクライアントから逆に月額を倍増された自身の体験も紹介。「経営陣の一員」として見られていたからこそ、危機の時にこそ頼られたと語られました。

2. メンバー成果報告|独立5年で年商5,000万円——補助金入口から伴走支援へ
■ 補助金を「営業ツール」に転換した独立初期の戦略
営業経験ゼロで独立した清水氏が取ったのは、補助金案件の特性(決算書がもらえる・1年以上付き合える・お金ももらえる)を活かし、補助金を顧客開拓の入口として戦略的に活用する方法でした。
補助金支援を通じて100社以上の顧客との接点を築き、さらに案件を通じて顧問税理士やメインバンクとも自然につながり、紹介ネットワークを広げていきました。
また、コロナ融資の返済時期を見据え「事業再生ニーズが高まる」と予測。補助金で得た収益をもとに再生支援の学びへ先行投資を行い、専門性の強化とネットワーク構築を継続されてきたことが語られました。
■ 現在のスタイル:「その場で完結」する高単価コンサル
清水氏が心掛けているのは「その場で議事録を作成・共有」すること——お客様がその日のうちに行動できるスピードを提供し、持ち帰り作業をゼロにすることで時間単価を大幅に向上させています。
また、コンテンツ型ではなく「顧客固有の戦略立案」を行うことで、自分でしか提供できない価値を生み、代替されない存在となっています。
地方の経営者が社内では話せない借入・給与・将来不安の壁打ち相手となることで、長期的な顧問関係が生まれる点についても語られました。

参加者の声
「山型のキャリア形成が重要というお話をうかがって、今後の方向性が見えた気がしました。EQ×IQで寄り添うこと、熱量を持って経営者にアプローチしていくことが大事だと感じました」
「清水さんの話では実体験に基づく案件獲得から継続に至るプロセスを具体的にお話しいただき、まずは行動量を増やしていくことの大切さが深く腑に落ちました」
「また、お二人とも『総合力』の重要性をお話しされていたのが印象的でした。今後は得意分野だけでなく苦手な分野にも積極的に学びを広げていこうと思います」
さいごに
4月のサロンは、「AI革命という外部環境の変化にどう応答するか」と「実際に活躍するP-CFOの実践知」が交わる、密度の高い2時間となりました。
当協会ではP-CFOサロンを毎月開催。各界の一人者をゲストに迎え、P-CFOメンバーへの研鑽と活躍のベースキャンプとなるイベントを定期的に実施しています。今後もP-CFOメンバーの活動に役立つ情報をお届けしてまいりますので、どうぞお楽しみに!
参考リンク
信國大輔さん著書:COO代行 それは最強のビジネス戦闘力を持つ職業(ザメディアジョン、2023年11月発行)https://www.amazon.co.jp/dp/4862507867
清水謙伍さん著書:https://www.amazon.co.jp/dp/4864946191
清水謙伍さんインタビュー記事(前編):https://p-cfo.or.jp/p-cfo-interview-26-1/
清水謙伍さんインタビュー記事(後編):https://p-cfo.or.jp/p-cfo-interview-26-2/